【ネタバレ】映画ペンタゴン・ペーパーズ を観て調べたこと【後編】

ペンタゴン・ペーパーズ

映画ペンタゴン・ペーパーズを観て調べたこと、後編です。
前編ではベトナム戦争の背景と、文書を流出させたダニエル・エルズバーグについてまとめてあります。

今回の後編では、当時のアメリカ大統領についてと、ペンタゴン・ペーパーズに書いてあった内容について調べてまとめました。

若干ネタバレも含んでいるので、まだ観ていない!という方はお気をつけ下さい。




 

 

 

 

 

当時のアメリカの大統領について

「ペンタゴン・ペーパーズ」には大統領の名前もよく登場します。
でも名前は知ってるけど、実際にどんな人だったか詳しくわからん!という状態で、ここももう少し知っていればな〜と思いました。
ということで、こちらも簡単に調べてみました。

 

ジョン・F・ケネディ大統領

ケネディ大統領

めちゃめちゃ有名な方ですが、あまり詳しくは知りませんでした。
映画では、トム・ハンクス演じるベン・ブラッドリーと親しくしていたことが描かれていました。

ケネディ氏は民主党に所属し、1961年1月20日から大統領になり、1963年の11月22日にテキサス州ダラスで暗殺されました。
アメリカがベトナム戦争に本格的に介入し始めた1964年にはすでに亡くなっていますが、南ベトナムへの武力支援を強化する(1963年には16,000人を派兵)など、その後のベトナム政策に対する影響は大きかったようです。

他にもアポロ計画をスタートさせたり、キューバ危機を乗り切ったり、人種差別問題に取り組んだり、歴史的なエピソードがたくさんあります。
政治には関係ありませんがマリリン・モンローとも不倫関係にあったのだとか…
今でも好きなアメリカ大統領のアンケートの上位にランクインしているそうです。

彼がなぜ暗殺されたのかというのはまたすごく話が長くなりそうなので、Wikipediaを載せておきます。

 

ジョンソン大統領

ジョンソン大統領

ケネディ大統領が暗殺されて、その時副大統領だったリンドン・ジョンソンが大統領になります。
なので、彼ももちろん民主党に所属しています。(補足:オバマ元大統領も民主党です。)
映画でも、ニクソン大統領の前の大統領として名前が出ていましたよね。
任期は1963年11月22日から1969年1月20日まで。
映画で最初にでてくる戦闘シーンや飛行機の中のシーンは1966年なので、その時の大統領はジョンソンだったということになります。

内政では公民権法を成立させたり、教育改革を行なったりしていますが、やはり彼の時代にベトナム戦争に本格的に介入したことで、その印象が強い大統領です。
まず北ベトナムへの空爆(北爆)を開始し、1965年には本格的な地上戦も開始しました。
北爆では、最終的に第二次世界大戦でアメリカ軍が使った爆薬の3.5倍の量が投下されたらしいです…。
ベトナム戦争が泥沼化していき、アメリカ軍も大きな被害を出したことでジョンソン政権への批判が高まっていき、反戦運動も盛んになります。

なので1968年からは北爆を縮小させ、パリ和平会談で北ベトナムとの停戦を図るのですが、一向に会談は進展せず…。
結局ベトナム戦争は終わらないまま、ジョンソンの任期が終わります。
支持率が低かったため再選は断念し、ケネディ大統領の実弟のロバート・ケネディが民主党側の大統領候補になりかけるのですが、彼も暗殺されてしまいます。
ロバート・ケネディの代わりに当時の副大統領のハンフリーが候補となりますが、結局共和党のニクソンに僅差で破れ、ニクソンが次期大統領となりました。

 

ニクソン大統領

映画「ペンタゴン・ペーパーズ」の主要人物とも言えるニクソン大統領。(実際は声と当時のテレビ映像?のみの出演ですが…)
彼は共和党の政治家で、1969年1月20日〜1974年8月4日まで大統領を務めます。(補足:現在のトランプ大統領も共和党です。)

 

ベトナム戦争終結

ニクソンはベトナム戦争からの撤退を公約に掲げ、パリ和平会談を引き続き進めます。
しかしそれと同時に、有利な条件で終戦にもちこむためベトナムの周辺国であるカンボジアやラオスに侵攻・空爆します。
ラオスとカンボジアは、中国から北ベトナムへの軍事支援の経由地だったため、その経路を断つことで北ベトナムに打撃を与え、早く終結に向かわせようとしていたようです。
結果的には、カンボジア・ラオス侵攻はあまり効果がなく、インドシナ半島全域に戦線を拡大させるだけになりました。
結局、和平協定が結ばれたのは1973年1月で、アメリカ軍が完全撤退するのはその年の3月29日になりました。
ニクソン就任から4年後ですね。
ただ、アメリカ軍撤退後もベトナムの南北内戦は続き、ベトナムにとって本当の意味で戦争が終わったのは1975年4月30日でした。
(しかしその後もラオス内戦やカンボジア内戦、中越戦争など、インドシナ半島では混乱が続きます…。)

 

ウォーターゲート事件

ニクソン大統領は、アメリカで初めて任期中に辞職した大統領です。
その辞任の原因となったのが、ウォーターゲート事件。
映画の最後に警備員が不法侵入者を見つけるシーンがありましたが、あれがまさにウォーターゲート事件のこと。
あれは何をしていたかというと、大統領選でニクソンの再選を目指すグループが、対する民主党本部に盗聴器をしかけていたんです。それが警備員に見つかってしまったんですね。
その民主党本部のビルの名前が「ウォーターゲート・ビル」だったので、ウォーターゲート事件と呼ばれています。
当初はニクソン本人やホワイトハウスは関与を否定していたものの、捜査をしていくうちにガッツリ関与していたことがわかり、最終的に辞任することに。
辞任したのは1974年8月4日ですが、ビルへの不法侵入があったのが1972年6月17日。
ペンタゴン・ペーパーズに関する訴訟にタイムズとポストが勝訴したのが1971年6月30日なので、そのおよそ1年後ですね。

 

トランプ大統領との共通点

この映画で描かれているテーマは「報道の自由」だと思うのですが、映画ではニクソン大統領が必死に報道を規制しようとしていました。
この状況って、今のトランプ大統領の状況とすごく似ていますよね。
トランプは特にワシントン・ポストを敵視しており、名指しで批判しています。
スピルバーグは「現在起きていることと、ペンタゴン・ペーパーズで描いていることはすごく似ている」と言っており、今の状況だからこそ重要なテーマだということで、この映画の製作を引き受けたようです。
(参照:「ペンタゴン・ペーパーズ」:ニクソンとトランプ、メディアを攻撃する大統領の二重写し

 

ニクソン大統領についてはこちらを参考にしました。




ペンタゴン・ペーパーズには何が書いてあったのか?

そしてやっぱり気になるのが、「ペンタゴン・ペーパーズに何が書いてあったのか」ということ。
映画の公式サイトにこんな説明がありました。

文書によると、4人の大統領はベトナム戦争におけるアメリカの軍事行動について何度も国民に虚偽の報告をし、政府が平和的解決を追求していると発表されていた時でさえ、軍とCIAは極秘に軍事行動を拡大していた。ペンタゴン・ペーパーズには暗殺、ジュネーブ条約の違反、不正選挙、アメリカ連邦議会に対する嘘といった闇の歴史の証拠が記されていたのだ。

ここに書いてある4人の大統領には、実はニクソンは含まれていません。
(作成を指示したマクナマラはジョンソン大統領の時の国防長官なので)

残りの2人はケネディ大統領の前任のアイゼンハワーと、そのまた前任のトルーマン
アメリカがベトナム戦争に本格的に介入する前、ベトナムがフランスからの独立を目指す第1次インドシナ戦争(1945~54年)があり、そのときはアメリカはフランス軍を支援していました。
また、その後ベトナムが北部のベトナム民主共和国と南部のベトナム共和国に分かれ、アメリカは南部を支援します。
なのでペンタゴン・ペーパーズにはその時からのベトナムとの関わり方が書かれているようです。

映画では、「ベトナム戦争は収まりつつあると公表しているのに、実はどんどん泥沼化していた」という点に主にスポットライトが当たっていましたが、暗殺やジュネーブ条約の違反、不正選挙などもだいぶ大きなことですよね。
前編でも触れましたが、そもそもの開戦の発端となったトンキン湾事件もアメリカ側の捏造だった、ということも書かれていましたし…。

映画を観て感じた印象よりも、実際はさらにインパクトのある文書だったんだなと思います。

 

最後に

ということで、映画ペンタゴン・ペーパーズを観て調べたことのまとめでした〜〜。
調べれば調べるほど「これはどうなっていたんだろう?」ということが出てきて、思っていたよりも長くなりました…!

ベトナム戦争の映画はちょこちょこ観ていたのですが、知らないこと多かったですね…!
もう一度観てみるとまた印象が変わるのかなぁ。

ペンタゴン・ペーパーズと同じくトム・ハンクスが出ているフォレスト・ガンプもまさに同時代の話ですよね。
これはベトナム戦争の話がメインではありませんが。

フォレスト・ガンプ/一期一会 (字幕版)

あとは大好きなロビン・ウィリアムズが出ているグッドモーニング・ベトナムとか…。

グッドモーニング,ベトナム [DVD]

カジュアリティーズももう一度観てみたいです。

カジュアリティーズ (字幕版)

 

ペンタゴン・ペーパーズも、ブルーレイが出たらもう一度観たいなと思います!

 

Sponsored Link

SHARE

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です